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「森のなかま藤枝」について

ペレットショップ「森のなかま」は、2002年から地域の環境や自然、森林、エネルギーに関わる仲間があつまり活動してきた「静岡森林エネルギー研究会」の店舗として2015年に浜松市天竜区に開店しました。この間の木質バイオマスの普及啓発活動として取組んだ実績をベースに、ペレットストーブの販売と木質ペレット燃料の安定供給、機器メンテナンスを充実させ、ペレットストーブを安心して永くご利用いただけるよう、藤枝市にその機能を集約し開所することとなりました。今後とも活動を静岡県下に広げ、炎のある暮らしの提案、自然にふれあう活動などに取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

木質ペレットは森からいただくエネルギーです

木質ペレットは北米、ヨーロッパなどをはじめ世界で注目されている燃料です。木質ペレットボイラーは公共施設や病院・福祉施設、温浴施設、温水プール、施設園芸、水産分野などで幅広く熱利用され、家庭では木質ペレットストーブの普及がすすんでいます。また、小規模ガス化発電や工場などの吸収式冷温水器による冷暖房にも利用されています。

木質ペレットは、未利用間伐材や製材所などで出るおがくずを乾燥させ、圧縮成型したものです。長さは5~40㎜、直径は6~8mmのペレット状で、水分は10%程度で安定しています。木の成分を高圧で固めるため接着剤は使いません。木質ペレットのメリットは、均一な品質が確保できることで、自動運転や温度調整が可能になっています。木質ペレットの発熱量は1kgあたり約4300kcalで、灯油の約半分の熱量です。

欧州ではペレット燃料の品質規格が運用されていますが、日本国内では(2018年現在)概ね以下の3種類に分類して表示しています。

  1. 木部ペレット(ホワイトペレット)=おが粉など樹皮を含まない木部だけでつくったペレット
  2. 混合ペレット(全木ペレット)=樹皮付きの丸太など、木全体を粉砕して製造したペレット
  3. 樹皮ペレット(バークペレット)=樹皮のみでつくったペレット

森林は再生可能エネルギーの宝庫

木質ペレットの原材料供給源は森林です。きちんと手入れがされた森林からは、建築や家具、土木などに利用される丸太が豊富に搬出されます。一本の木から材として利用されない部位(約半分)は木質バイオマス燃料として利活用されます。伐採された森林は、また植樹することで緑の循環が生まれます。木質バイオマス燃料が再生可能なエネルギーと呼ばれる所以はここにあり、化石燃料のように枯渇の懸念がありません。森林資源の活用は地球環境の維持に大きな役割をはたしています。

ペレット燃料はカーボンニュートラル

木質バイオマス燃料を燃焼するときに発生する二酸化炭素は、樹木の成長過程で光合成より再び吸収・固定されます。この木のはたらきにより、大気中に新たな二酸化炭素を増やさないため、地球温暖化防止に貢献します。これをカーボンニュートラル(炭素中立)といいます。

輸送・保管効率が良い

木質ペレットは、圧縮固形することで他の木質バイオマス燃料(薪、チップなど)にくらべてかさばらないため、輸送・保管効率に優れコストダウンにつながります。また湿気さえ防げばある程度の期間、保存が可能です。

安定した燃料

木質ペレットは、形状、水分量などが均質化しているため、燃焼機器の自動コントロールが可能となり、安定した燃焼効率を実現しました。また、燃焼機器によっては灰も煙も非常に少なく、メンテナンスの手間も省くことができます。

ペレットストーブについて

ペレットストーブは、1970年代に北米で生産が開始され、現在では欧米で広く普及しています。日本国内では1990年代に海外製ストーブの輸入が始まり、2000年前後から国産化が模索され、現在では10社以上のメーカーが国産ペレットストーブを販売しています。

ペレットストーブの特徴

薪ストーブと石油ファンヒーターの両方の良さを備えています

火のある暮らしの定番「薪ストーブ」は何といってもその炎の揺らぎや温かさが魅力です。「石油ファンヒーター」は瞬発力のある暖房機器で温度管理やタイマーなどの便利な機能で私たちの生活には欠かせません。ペレットストーブは、いわばその両方の魅力を持つ暖房機器といえるでしょう。

自動化で操作が簡単

木質ペレット燃料は、固形化され乾燥しているため着火性に優れています。圧縮成型することで運搬や取扱いが容易で、FF式石油ファンヒーターと同様、ペレットストーブに燃料の自動供給・自動運転を可能にしました。機種によっては、オンオフタイマーや室内温度設定など、便利な自動設定が装備されています。

安全安心なセーフティーシステム

ほとんどのペレットストーブは室内の空気を熱交換装置で温め、ファンで送風されます。燃やした排気は二重管を通って室外に排気されますので、室内の空気を汚すことがありません。また、加熱温度センサーや排気センサー、感震装置など、細かな安全対策が組み込まれていますので、安心してお使いいただけます。

ペレットストーブ選びで考慮いただきたいこと

ライフスタイルから選ぶ

ペレットストーブには、薪ストーブに近い暖炉タイプとヨーロッパで主流の縦長のタイプがあります。それぞれに特徴があり、使い方も違います。見た目のデザインは大切なファクターです。暖房面積や、どんなシーンでどれくらいの時間使うのか、暖房だけか時々お湯を沸かしたいかなど、ストーブのあるライフスタイルを再考してみるのも、いいチャンスかもしれません。

設置条件と吸排気管について

ペレットストーブは一度設置すると簡単に移動することができません。また、建築基準法や消防法・火災予防条例(各地域の条例)により設置条件が定められています。概ね、屋外に接した壁を背に設置し、壁から吸排気管を屋外に出しますので、部屋の中央の設置は難しいということになります。また、着火の際には多少の煙が出ますので、隣接する家屋への配慮も欠かせません。お打合せの際は、家屋の平面図、立面図、周辺の状況がわかる資料をご持参いただくと、適切なアドバイスができます。お気軽にご相談ください。

電源が必要

ペレットストーブは、燃料の自動供給や自動着火、ルームファン、強制排気、安全システムなどに電気を使います。そのため背面の壁面にコンセントが必要です。なお、アース端末があれば万全です。また、壁の材質により防火壁の設置が必要な場合があります。ご相談ください。

推奨ペレット燃料との相性

欧米では木質ペレット燃料の品質規格が定められており、ストーブで燃やせる燃料が指示されています。日本では品質規格がまだ決まっておらず、各メーカーの試験などで適性を判断しています。「うまく燃えるかどうか」「故障の原因にならないか」など、木質ペレット燃料とペレットストーブには相性がありますのでご注意ください。「森のなかま藤枝」では、燃料とストーブのマッチングをご提案しています。